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2023年3月17日

使えば使うほど味わいの増す「日乃本帆布」株式会社三香堂 vol.1

こんにちは!通販部のKです。

米沢もようやく温かくなり、春めいてきました。この春からの進学・就職・異動を控え、忙しい日々を過ごしていらっしゃる方も多いかと思います。

そんな新生活を始める方へおすすめしたいのが「日乃本帆布」の鞄や財布!丈夫で汚れづらく、ビジネスにもカジュアルにも使えるデザイン。使えば使うほど味が出るんだとか。
そんな「日乃本帆布」は米沢市に本社を構え、東北・関東でも店舗展開をされている株式会社三香堂で作られています。

そこで今回は三香堂さんにお伺いして、「日乃本帆布」の魅力に迫ります!

 

三香堂さんの本店は上杉神社のすぐ近く、米沢市門東町にあります。大きな「帆布」ののれんが目印です。

日乃本帆布/牛や   米沢本店

 

今回取材に応じてくださったのは代表取締役の茶原克之さん。

K)創業から全国展開されるまでの三香堂さんの歴史を教えてください。
茶原社長)先代社長が若き頃、米沢といえば牛に縁がある仕事をと、牛革の財布や袋物を作りを始め、知り合いの職人から手ほどきを受け、和牛の革を加工して作っては行商に出る日々でした。そんな折、道具入れとして加工した帆布の物入れにお客さんが反応することが増え、「んだば作ってみっか」と始めたのが帆布、牛やの始まりです。
時代はライセンスブランド全盛に卸先は無く、物産展と催事場での小商いで直営店舗も出しては閉じでした。そんな時、先代社長と私が出会い、バッグ業界やアパレル、広告など業界の知識を駆使し三香堂の進む道筋を作りました。素材のづくりからデザイン、他にないグレード感を大切にしました。
市場規模、環境、家賃、人材をそろえ直営店を出しています。日乃本帆布というブランド名を新たに立ち上げ国内もとより海外へ販路を探っています。

 

K)先代社長とはお友達だったのですか?
茶原社長)そうですね。仕事で出会って。私は元々、鞄のメーカーに勤めていました。長野出身で米沢にはゆかりがなかったです

K)お店は全国展開されていますが、出店地はどのように決められているんですか?
茶原社長)ディベロッパーの方と相談しながら決めています。お客様からのすすめで出店地を決めたこともあります。川越店なんかはそうですね。「あそこにお店出すのはどう?」と言われて。川越のシンボル『時の鐘』の斜め向かいにお店があるので、お店の中から時の鐘を撮影するといい感じに撮れるんですよ。どの出店地においても「町に入り込みながらお店を一緒に作っていく」ことを意識しています。

 

K)日乃本帆布の魅力について教えてください。
茶原社長)素材として中心の6号帆布は工業用に使われ熱や水に強く天然素材の為環境負荷は少なくやがて土に還ります。地球にとって今まさに一番の特徴です。摩耗して修理には繊維自体劣化しないので経年変化も味に変わります。三香堂の帆布はパラフィン加工を施し撥水効果や防汚効果を出し、更に洗いを掛けることで生地を絞め後縮みを防いでいます。出来上がりはどこよりも固くバッグは自立します。洗いのダメージ加工により使用感が程よく進み味わいが出ます。

 

K)実際に使用されている方からはどんなお声を頂きますか?
茶原社長)手触りが優しい。天然素材だから安心して使える。などです。丈夫で汚れない点も好評です。海外に行かれる方、建築家や登山家のお客様が多いかな。登山家の田部井淳子さんもお店に来てくださって、帆布を愛用しておられました。

 

K)オーダーメイドの依頼はありますか?
茶原社長)酸素ボンベを持ち歩くためのリュックを作ったことがありました。医療関係者ではなく、患者さんからの依頼です。酸素ボンベを持っていても気兼ねなく外出したい。とのことで、販売を始めると同様の悩みを持つ方からかなりの受注がありました。大量生産はできず、コストがかかるので赤字でしたが、隠れたニーズの発見にもなりましたし、何よりお客様に喜ばれるものができて良かったです。

 

K)商品が出来上がるまでの流れ・工程を教えてください。
茶原社長)素材の染色からパラフィン加工(生地にロウを染み込ませて、防水機能をもたせる加工)洗い加工でできあがった帆布を裁断します。デザインにより付属パーツの準備をし、各パーツ毎に前処理の後縫製に入ります。縫製後裏返し状態のバッグを温め気合を入れて返します。これが一仕事。出来上がりの製品の検品には十分な時間をかけ糸切れ針孔迄見落とさない様に仕上げます。達者でな!と袋詰めします

K)帆布の裏返し作業はそんなに大変なんですか?
茶原社長)帆布の生地は硬いので、とても力がいるんです。パラフィン加工のため、温めながら力を加えていきます。大きいものは返すのは比較的簡単です。小さいのが難しい。女性の職人も多いですが、返すのは上手いもんですよ。

 

K)三香堂さんのこだわり・強みは何ですか?
茶原社長)1に堅牢な素材を使う、つまり厚物素材を加工、縫製する技術がある、全て自らの手で作り出す。メーカーや問屋ではないので価格も生産量も無理無駄のないものにします。喜ばれるものを作りまた笑顔で買いに来てもらえる為にお客様と長くお付き合いいたします。商品を通して人と人のつながりが出来幸せを感じる瞬間を常に持ちたいと思います。お客様の幸せとスタッフの幸せが全てです

 

K)帆布の加工技術や職人さんはどちらから?
茶原社長)昔からの帆布職人さんに技術を教えて頂きました。今の製造スタッフは元々洋服を作っていた方もいますし、新人さんもいます。
熟練の技術というよりは正確に縫う細かいテクニックが必要です。帆布はごまかしがきかないんです。一度針を通すとその穴も残ってしまう。曲がって縫うと、商品自体が歪んでしまいます。そうしたものは基本的には売れないので、B級品で安く販売しています。売ってもいいんでしょうけど、こちらが気になりますよね。大量生産ではないからこそ、丁寧なモノづくりを意識しています。

 

丈夫で長持ちする良質な商品ということは、それだけこだわって丁寧に作られているということ。特に帆布は加工が大変!職人さんの技術と苦労の結晶が「日乃本帆布」なんですね。

次回は実際に店舗にお伺いして、この春からの新生活におすすめの商品をご紹介したいと思います。

道の駅米沢オンラインショップでも販売しておりますので、ぜひご覧くださいませ。

→「日乃本帆布」商品はこちら