2022年3月26日
米沢織の織元「株式会社 新田」
皆さん「米沢織」はご存じですか?
米沢織は、米沢市周辺で産出する絹織物の総称です。
困窮していた米沢藩を立て直すために9代目藩主上杉鷹山公が行った改革の1つとして、武士の婦女子に内職として機織を習得させたのが米沢織業の発祥とされています。
今時期は、就職や進学のお祝いとしてお求めになられる方も多く、ここで一度米沢織の魅力をお伝えできればと思い、明治から5代続く米沢織の織元「株式会社 新田」さんの工房にお邪魔させて頂き、5代目新田源太郎社長にお話をお伺いしてきました‼
工房見学ということで、工場のような製造現場をイメージしていたのですが、着いてびっくり‼歴史を感じる門構えで、立派なお家という感じ。
機屋は織のみを行い、染めは染屋に出すのが一般的ですが、新田織物の特徴は染めから織まで一貫生産化していること。「時間はかかるが、こだわっていいものを作りたい」と新田社長はおっしゃっていました。
こちらは染の作業場。伝統的な米沢織の特徴は、自然の染料を用いた「草木染」。新田さんでも、天然の染料を使用しています。自然で柔らかな色合いを出すことができるんだそうです。ざくろや梅の枝なども染料になるんですね~。
県花紅花も染料の一つ。紅花は自家栽培をされています。
染料からのこだわり。まさに「染めから織まで」ですね。
色鮮やかに生地が並んでいます。染めの研究も重ねてこられた新田さん。このようにたくさんの色を出すことができるのも新田織物の特徴です。
機織りの作業場。現在使用している機織り機には大正~昭和のものもあるそう。歴史を感じますね。
こちらは手織り機。
こちらは機械の機織り機です。機械の動きがハウルの動く城みたい!
※音量注意
途中で糸が切れたらほどいてやり直し、色味も調整しながら丁寧に織り上げていくそうです。
一から着物を仕立てるとなると約半年かかるとのこと。
私は米沢織が実際にどんな風に作られているのか、まったく知らなかったのですが、実際に作っているところを見せて頂いて、一糸一糸、丁寧に仕上げる作業の大変さ、技術の高さに驚きました。
上杉鷹山公の時代から、現在まで作り続けられているというのはこうした米沢の職人さんの努力の結晶なんですね。
こんなお値段で買えていいのか!?と心配になるくらい。
そんな職人さんのこだわりと技術、米沢の歴史と伝統がつまった米沢織。ぜひお手に取って頂ければと思います。
●よねざわ新田
〒992-0053 山形県米沢市松が岬2-3-36
TEL 0238-23-7717
営業時間 9:00~12:00 /13:00~17:00(要予約)
休日 土曜・日曜・祝日
URL https://nitta-yonezawa.com/
工房見学が可能ですので、気になった方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか😊より新田家の歴史と伝統、米沢織の技術を実感頂けると思います。
【追記:4月15日 「よねざわ新田」のまちナビカードを取り上げたブログを更新しました】
→まちナビカード【よねざわ新田】のご紹介
来社の際に、こちらをお持ちいただくとコースターがもらえます!
柔らかな色使いでさりげなくおしゃれなんですよ~!ぜひまちナビカードを忘れずに、お持ちくださいね。